コラム

縦型動画とは?制作のコツ・SNS活用法をやさしく解説!

縦型動画とは?今さら聞けない基本知識

縦型動画の定義

縦型動画とは、スマートフォンを縦に持ったときに画面いっぱいに表示されるように作られた動画のことを指します。一般的な縦横比は「9:16」で、いわばスマホの画面サイズに最適化された形式です。テレビやパソコンで馴染みのある横型(16:9)とは真逆のスタイルですが、スマホが当たり前になった今、この縦型こそが主流になりつつあります。

横型動画との違い

一番の違いは視聴スタイルにあります。横型動画は画面を横に回して視聴するのが前提ですが、縦型動画はスマホを持ち替えることなく、スムーズに視聴できます。また、縦型は人物のアップや商品紹介に適しており、より“近い”距離感で情報を届けられるのが特徴です。

コンテンツの作り方も変わります。横型では風景や全体構図が映える一方で、縦型では限られたスペースの中でテンポよくメッセージを伝える必要があります。そのため、字幕やテロップの位置にも工夫が求められます。

縦型動画が広がった背景

縦型動画がこれほどまでに浸透した背景には、スマートフォンの急速な普及があります。今や多くの人が、移動中やスキマ時間にスマホで動画を楽しんでいます。わざわざ横に傾ける手間を嫌うユーザー心理が、縦型動画を自然なスタイルへと押し上げました。

さらに、TikTokやInstagram Reels、YouTube Shortsといった主要SNSがこぞって縦型動画を採用したことで、動画フォーマットのスタンダードが一気に変わりました。制作のハードルが低く、スマホ一台で撮ってすぐ投稿できる気軽さも手伝って、今では個人・企業問わず、多くの発信者が縦型動画を活用しています。

縦型動画が注目される3つの理由

ここ数年で、縦型動画は単なる一時的なトレンドではなく、マーケティングやSNS活用における本命としての地位を確立しました。では、なぜここまで縦型動画が注目されるようになったのでしょうか? その背景には、現代の視聴スタイルやテクノロジーの進化が深く関わっています。

1. SNSとの相性が抜群にいい

縦型動画の最大の強みは、TikTokやInstagram Reels、YouTube Shortsなど、主要なSNSとの親和性です。これらのプラットフォームは、そもそもスマホ視聴を前提に設計されており、縦型動画が画面いっぱいに表示されることで、より没入感のある体験が可能になります。

特にTikTokでは、縦型であることが標準。ユーザーはスクロールひとつで次々と動画を楽しめる設計になっており、その中で自然に目を引く縦型動画は、再生回数やフォロワーの獲得に直結しやすい構造になっています。

2. ユーザーの視聴行動が変化している

一昔前までは、動画といえばテレビやPCモニターでじっくり見るものでしたが、今は違います。私たちは日常のあらゆる場面でスマホを使い、移動中や待ち時間にちょっとだけ動画を観るようになりました。

そんなライフスタイルにおいて、縦型動画は非常に相性が良いのです。スマホを片手で持ったまま、何の操作もいらずに動画を楽しめる。手軽さや没入感の面で、縦型動画は現代の視聴スタイルにぴったりフィットしています。

3. 誰でも簡単に作れて、拡散されやすい

縦型動画は、プロの機材や編集ソフトがなくても、スマートフォン1台で完結するという手軽さがあります。無料の編集アプリも充実しており、テロップやBGMを入れるのも指一本で操作可能です。

さらに、縦型動画は“シェアされやすい”という特徴も持っています。短尺でテンポがよく、SNS上での拡散力が高いため、小さなアカウントでもバズる可能性が十分あります。企業にとっても、大きな広告予算をかけなくても狙えるマーケティング施策として注目されています。

縦型動画の活用シーン

縦型動画は誰でも手軽に始められるという特徴を活かして、さまざまな業界・場面で活用されています。ここでは、具体的な活用シーンと、実際に成果を出している事例をご紹介します。自社での導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

商品紹介・レビュー

ECサイトやD2Cブランドでは、縦型動画を使った商品紹介が効果を上げています。たとえば化粧品ブランドでは、実際に手に取って使う様子をスマホで撮影し、そのままTikTokやInstagramで配信。リアルな使用感や仕上がりが視聴者にダイレクトに伝わるため、購入率の向上にもつながっています。

飲食店・小売店

飲食店では、料理ができあがる様子や、盛り付けの瞬間を縦型動画で切り取ることで、まるでその場にいるような臨場感を演出できます。また、店舗の雰囲気やスタッフの笑顔など、人の温度を伝えられるのも縦型動画の強みです。

採用・ブランディング

採用活動でも、縦型動画は効果的です。社員の1日に密着した「ルーティン動画」や、オフィスの様子、仕事終わりの雑談など、横型では伝わりにくい日常感を自然に表現できます。企業の雰囲気をリアルに感じ取ってもらうことで、ミスマッチの防止にもつながります。

縦型動画の制作ポイントと失敗しないためのコツ

「とりあえず撮って出す」だけでは、縦型動画の魅力は十分に引き出せません。短い尺だからこそ、構成や演出が重要になります。ここでは、初心者でもすぐに実践できる“失敗しない縦型動画制作のポイント”を紹介します。

1. 冒頭3秒で「つかみ」をつくる

縦型動画はスワイプで次に飛ばされやすいため、最初の数秒が命。冒頭で「えっ?」と目を引くカットや、質問・驚きの展開などを入れることで、視聴者を引き込むことができます。

例:

  • 「知ってましたか?〇〇は実は…」
  • 「3秒でできる神ワザ、紹介します!」

2. テロップと音声で情報を補強する

スマートフォンでの視聴は音声OFFの状態が多いため、動画の要点をテロップで伝えることが重要です。視覚的に情報を伝えることで、最後まで見てもらえる確率がグッと高まります。
さらに、ナレーションやBGMでテンポを作ることで、動画の印象がプロっぽくなります。

ポイント:

  • テロップは「大きく・短く・目立つ色」で
  • 音楽や効果音は著作権フリー素材を活用

3. スマホ1台でもOK!構図と光を意識しよう

特別な機材がなくても、構図や明るさを意識するだけでクオリティは格段に上がります。被写体は画面中央〜やや下めに配置し、自然光の入る場所や、明るい照明の下で撮影するとクリアに映ります。

ワンポイント:

  • 顔出し不要でも「手元」「商品」「テキスト」で魅せる
  • 背景がごちゃつかないように意識する

4. 編集はアプリでOK!テンプレートも活用しよう

最近はスマホアプリでも高品質な編集が可能です。特にCapCut(キャップカット)やInShot(インショット)は無料で使えて、テンプレートも豊富。サクッと編集しながら、見栄えの良い動画を作ることができます。

おすすめ編集アプリ:

  • CapCut:自動字幕・効果音が豊富
  • InShot:簡単なカット編集・テロップ挿入に最適
  • VLLO:ナチュラルなフィルターやBGMが豊富

これから縦型動画を活用するなら、まず何をすべきか?

縦型動画の重要性は理解できたものの、「何から始めればいいのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。ここでは、初めて縦型動画に取り組む際の“具体的なステップ”をご紹介します。

【ステップ1】目的とターゲットを明確にする

まずは「なぜ縦型動画を活用するのか」をはっきりさせましょう。認知拡大?販売促進?採用?
目的が変われば、内容や演出も大きく変わります。あわせて、ターゲットの年齢層やSNS利用傾向も把握することで、より刺さる動画作りが可能になります。

例:

  • 10代〜20代に向けた商品紹介 → TikTok、Instagram Reels
  • 30代以上に向けたサービス説明 → YouTube Shorts、Instagram

【ステップ2】まずはスマホで1本撮るところから

完璧な動画を目指す必要はありません。まずはスマートフォンで1本撮影してみましょう。企画から撮影、編集、投稿までの一連の流れを体験することで、自分たちに合ったスタイルが見えてきます。

トライしやすいネタ例:

  • 商品の開封・使ってみた動画
  • スタッフの1日紹介
  • 店舗の“今”を切り取った15秒動画

【ステップ3】社内で縦型動画チームを作る or パートナーに相談する

継続的に縦型動画を活用していくには、誰が撮るのか・誰が編集するのか、役割分担も重要です。社内にクリエイティブ担当者がいない場合は、まずは1名でも動画好きを巻き込んで小さくスタートするのが理想です。

もし自社での制作が難しい場合は、SNS動画に強い制作会社やフリーランスに相談するのも選択肢の一つ。自社の業種に合った事例やノウハウを持つプロと組めば、効率よく成果を上げることができます。

当社の縦型動画制作実績

不動産事業者様ショート動画

ガチャ風の動画案件

某不動産査定アプリのアニメーション動画制作

まとめ

縦型動画は、SNSやスマホ時代に最適化された新たな情報発信のかたちです。短尺だからこそ視聴者に伝わりやすく、アイデア次第でブランドや商品の魅力をダイレクトに届けることができます。

「まずは1本やってみよう」と思ったその瞬間から、変化は始まります。
とはいえ、いざ動画を作ろうとすると「何をどう撮ればいいのか分からない」「クオリティに自信がない」と不安に感じることもあるはずです。

当社では、初めて動画に取り組む企業様にも寄り添いながら、企画から撮影・編集・運用までを一貫してサポートしています。
SNSでの活用を前提とした、伝わる縦型動画を、私たちと一緒に作ってみませんか?

まずはお気軽にご相談ください。あなたのブランドを、縦型動画で「伝わる形」にしていきましょう。

この記事の監修者
内藤昌和(カプセルメディア代表)
内藤昌和(カプセルメディア代表)
カプセルメディア代表。年間100本以上のアニメーション動画制作・コンテンツ制作を行なっているアニメーション動画制作の専門家。主に企業向けのアニメーション動画広告やSNS動画も得意としており、上場企業から中小・スタートアップ企業まで、幅広い業界の動画提供している。