「地元の魅力を伝えるPR動画を作りたい。でも、いくらかかるのか見当もつかない…」
「業者に見積もりをとったら、A社は50万円、B社は300万円。なんでこんなに違うの?」
自治体の観光課や広報課の方から、こんな相談を毎日のように受けます。動画には「定価」がないので、不安になるのも当然です。でも、安心してください。金額の違いには必ず「理由」があります。
この記事は、初めて動画制作を発注する方でもわかるように、専門用語を使わず丁寧に解説した「自治体動画の教科書」です。
相場感はもちろん、予算を抑える裏技や、業者選びのチェックリストまで網羅しました。これさえ読めば、もう見積書を見て悩むことはなくなりますよ。

▼この記事でわかること
- 自治体PR動画のリアルな費用相場(松竹梅のランク別)
- 予算規模ごとの具体的な制作事例とクオリティの違い
- 見積もりの詳細な内訳と「お金がかかる」理由
- 国の補助金・交付金を活用して予算を抑える裏技
- 失敗しない制作会社の選び方と公募(プロポーザル)対策
【早見表】自治体PR動画の費用相場はいくら?10万〜200万円の制作ランクを解説
自治体PR動画の制作費は、目的と規模に応じて大きく3つの価格帯に分類されます。結論から申し上げますと、「動画の費用対効果を高めるには、目的に合致した適正ランクを選ぶこと」が最も重要です。
なぜなら、動画制作費には定価がなく、主に「人件費(関わる人数×日数)」と「技術料(機材・編集の質)」の積み上げで算出されるからです。安易に安さを求めればクオリティが下がり、無駄に高画質を求めれば予算を圧迫します。
以下の早見表で、予算ごとの「できること」と「適した用途」を確認し、自治体の現状に最適なプランを見極めてください。
【表】予算別・できること一覧表
| クラス | 費用の目安 | どんな動画ができる? | こんな時におすすめ |
|---|---|---|---|
| 梅(低価格) | 10万〜50万円 | 手持ちの素材をつなぐ 簡単な撮影のみ | ・SNSでサクッと流したい ・イベントの記録を残したい |
| 竹(中価格) | 50万〜150万円 | プロが現地で撮影 ドローンやインタビュー | ・観光地をしっかり紹介したい ・施設の案内動画を作りたい |
| 松(高価格) | 200万円以上 | タレント出演・CG 映画のような映像美 | ・本気で移住者を増やしたい ・テレビCMのように目立たせたい |
💡 筆者のひとこと
ぶっちゃけ、「竹(50万〜150万)」の予算があれば、自治体PRとして恥ずかしくないクオリティのものは十分作れます!最初はここを目指して予算取りをするのが一番安全です。「松」はここぞという勝負の年にとっておきましょう。
【予算別】自治体PR動画の成功事例と制作内容の違い
① 10万〜50万円(低価格帯):アイデアと「共感」で一点突破
低予算=低品質ではありません。「映像の綺麗さ」を捨てて「企画の面白さ・親近感」に特化することで、大手制作にも負けないPR効果を生み出すことができます。
現代の視聴者、特にSNSユーザーは「作り込まれた広告」よりも「手作り感のあるリアルなコンテンツ」に好感を持つ傾向があるからです。既存の写真素材を活用したり、職員自らが撮影・出演することで「撮影費・人件費」を極限までカットし、そのリソースを「どう見せるか(企画・構成)」に全振りできるのがこの価格帯の強みです。
埼玉県越生町「越生七福神めぐり ~小さな町のクセすご神セブン~」
地域プロモーションアワード2024で「箭内道彦賞」を受賞したこの動画は、町長や職員が自ら出演し、ドラマ仕立てで町の魅力を紹介しています。キャスト費ゼロ、特別な機材なしでも、職員の熱量とユニークな演出が「応援したくなる」共感を生み、大きな話題となりました。
予算がないことを言い訳にせず、「お金がないからこそ知恵を絞る」という姿勢が、結果として他にはないオリジナリティを生み出します。
② 50万〜150万円(中価格帯):信頼性を担保する「王道」のクオリティ
最も費用対効果が高く、失敗のリスクが低い「自治体PRの最適解」と言える価格帯です。公式HP、イベント、YouTube広告など、あらゆる場面で汎用的に使える資産価値の高い動画が作れます。
素人撮影とプロ撮影の決定的な差は「構図・照明・音」に表れます。この予算帯であれば、プロのディレクター、カメラマン、ドローン操縦士といった専門チームを編成できます。「自治体の公式コンテンツとして恥ずかしくない品質」を担保し、数年間にわたって町の顔として機能させるには、このクラスの制作体制が不可欠です。
埼玉県越生町「瞬(まばたき)」
プロ顔負けのシネマティックな映像美で話題となった作品です。派手な演出はありませんが、何気ない日常の風景や四季の移ろいを映画のような質感で切り取っています。「暮らしの豊かさ」をテーマにした構成は、移住促進や定住PRの模範となるクオリティです。
「長く使える動画が欲しい」「クオリティで失敗したくない」と考えるなら、まずはこの予算帯で検討を進めることを強くおすすめします。
③ 200万円以上(高価格帯):「認知の壁」を突破する戦略的投資
地域の魅力を伝えるだけでなく、「圧倒的な認知拡大」や「話題作り」そのものを目的とする場合の選択肢です。全国的な知名度獲得を狙うなら、この規模の投資が必要です。
無名の自治体がゼロから注目を集めるのは至難の業です。高額な予算の正体は、有名タレントや人気アニメIPとのコラボ費用、つまり「影響力を買うコスト」です。彼らが持つ「既存の熱狂的なファン層」にダイレクトにリーチすることで、初速から爆発的な拡散を生み出し、一気に全国区の認知を獲得することが可能になります。
愛知県豊橋市×「負けヒロインが多すぎる!」
アニメの舞台となった豊橋市は、公式コラボを実施し、出演声優が実際に聖地を巡る動画を公開しました。作品ファンという明確なターゲットに対し、「聖地巡礼」という強力な来訪動機を作り出すことに成功しています。
高予算動画は、単なるPRではなく「一大プロジェクト」です。ここぞという勝負の年や、強力な観光キャンペーンの目玉として戦略的に活用すべきカードです。
💡 筆者のひとこと
高画質の4K映像などが当たり前になった今、「映像が綺麗」なだけでは誰も驚きません。予算をかけるなら、「映像美」よりも「企画(どんなストーリーにするか)」や「誰と組むか(コラボ)」にお金をかけた方が、結果的に長く愛される動画になりますよ。
自治体PR動画の見積もり内訳!費用の正体と高くなる要素
見積もり金額の差は、不明瞭な「言い値」ではありません。その正体は、明確に「人件費(専門スタッフの人数×拘束時間)」と「機材費(使用する機材のグレード)」の積み上げで決まります。
動画制作は、決まった商品を売る物販とは異なり、完全なオーダーメイド(注文住宅)と同じだからです。
「どんな家を建てたいか(企画)」によって、「必要な大工さんの人数(スタッフ)」や「使う木材の種類(機材)」が変わるのと同じ理屈です。見積もりが高い会社は、それだけ「腕の良い職人を確保し、良い機材を使い、時間をかけて丁寧に作る」提案をしていると言えます。
では、一般的な「100万円の自治体PR動画」を例に、その内訳を解剖してみましょう。これを見れば、どこにお金がかかっているかが一目瞭然です。
【表】100万円の内訳シミュレーションと費用の正体
| 項目名 | 金額の目安 | 家づくりで例えると?(費用の正体) |
|---|---|---|
| 企画・構成費 | 15〜20万円 | 【設計図代】 誰に何を伝えるか考える、動画の脳みそ部分。最も重要! |
| ディレクション費 | 10〜15万円 | 【現場監督代】 スケジュール管理や品質管理を行う責任者の人件費。 |
| 撮影・技術費 | 25〜35万円 | 【大工さんの日当+建材費】 カメラマン、照明、音声スタッフの人件費と、機材・ドローン使用料。 |
| 編集・MA費 | 20〜30万円 | 【内装仕上げ代】 映像をつなぎ、テロップやBGMで装飾し、ナレーションを入れる作業費。 |
| 諸経費 | 5〜10万円 | 【交通費・運搬費】 ロケ地までの移動費、宿泊費、HDDなどのメディア代。 |
なぜ見積もりが高くなる?費用の増減ポイント
同じ2分の動画でも、以下の要素が加わると費用は跳ね上がります。
- キャスト(出演者):地元の職員なら0円ですが、タレントを呼べば数十万〜数百万かかります。
- オリジナル楽曲:フリーBGMなら数千円ですが、作曲家に依頼すれば10万円以上かかります。
- 撮影日数と場所:1日で撮り切るか、3日かけて撮るか。遠方ロケがあれば宿泊費もスタッフ人数分増えます。
見積もりを見る際は、合計金額だけでなく「内訳」を確認してください。
そして、コストダウンを図るなら、動画のクオリティに直結する「企画費(脳みそ)」を削るのではなく、「撮影日数(人件費)」や「ロケ地(移動費)」「キャスト(出演料)」といった、物理的なコストを調整するのが、失敗しない賢い発注方法です。
💡 筆者のひとこと
見積もりを減額したい時、真っ先に「企画費」を削ろうとする方がいますが、それはNG!設計図がない家が建たないのと同じで、企画費をケチると動画の中身がスカスカになります。削るなら「撮影日数」や「ナレーション(職員で代用)」などを検討しましょう。
目的で変わる!観光・移住・特産品PRに適した動画予算と構成
動画を作る「目的」によって、お金をかけるべきポイントが変わります。
① 観光客を呼びたい(インバウンド向け)
「説明」ではなく「感覚(Visual & Sound)」に訴える構成にしてください。言葉の壁を超える「非言語コミュニケーション」が成功の鍵です。
観光の動機は「ここに行きたい!」という理屈抜きの衝動です。特にインバウンドを意識する場合、日本語のナレーションはノイズになりかねません。4K/8Kの高精細な映像美と、現地の風や波の音(ASMR)を組み合わせることで、言語を問わず直感的に魅力を伝えられます。
兵庫県豊岡市(城崎温泉)「Visit Kinosaki」
ナレーションによる説明を一切排し、カランコロンと響く下駄の音、立ち上る湯気、浴衣で街を歩く旅行者の表情だけで構成されています。「言語」に頼らず、現地の音と映像美だけで「日本らしさ」を直感的に伝え、外国人観光客の心を掴んだ名作です。
予算配分は、シナリオ制作よりも「撮影機材(ドローン・シネマカメラ)」と「撮影時間(最高の一瞬を待つ時間)」に投資するのが正解です。
② 移住者を増やしたい(定住促進)
「町の良いところ」だけでなく「リアルな日常(空気感)」を伝えることで、移住検討者の不安を解消し、信頼を獲得してください。
移住は人生を賭けた大きな決断です。「絶景」だけの観光動画を見せられても、「実際の生活はどうなの?」という疑問は解消されません。地元の人しか知らない方言、商店街の雰囲気、独特の文化など、「そこに住んでいる人」の温度感が伝わる映像こそが、他にはない判断材料になります。
宮崎県小林市「ンダモシタン小林」
一見おしゃれなフランス語のナレーションかと思いきや、実は地元の方言(西諸弁)だったというオチの動画です。単に面白いだけでなく、「この町には独自の方言と温かい文化がある」というローカルな魅力を強烈に印象付け、多くの人に「小林市」という名前を刻み込みました。
綺麗に作ることよりも、「正直に、ありのままを見せる(でも魅せ方は工夫する)」姿勢が、結果として移住者の共感を呼びます。
③ 特産品を売りたい(ふるさと納税)
「説明」は不要です。徹底的に「シズル感(美味しそう!)」と「短尺」にこだわり、視聴者の本能を刺激してください。
ふるさと納税はECサイトでの競争です。ユーザーはスマホで次々と画像をスワイプし、数秒で判断します。長々とした生産者のインタビューよりも、肉が焼ける音、果汁が滴る瞬間を15秒で見せる方が、圧倒的にクリック(寄付)されます。動画は「理解させる」ものではなく、「欲しくさせる(衝動を作る)」ためのツールと割り切りましょう。
長崎県南島原市「純南島原」
30秒という短い時間の中で、特産品である「そうめん」や地酒、新鮮な食材を、映画のような美しいライティングと構図で切り取っています。言葉による説明は最小限に抑え、「圧倒的な映像美=品質の高さ」を直感的に伝えている好例です。
予算は「照明(ライティング)」と「ハイスピード撮影(スローモーション)」などの技術面に投下し、Web広告で回しやすい15秒〜30秒の動画を複数パターン作るのが勝利の方程式です。
💡 筆者のひとこと
あれもこれもと詰め込むと、結局誰にも刺さらない動画になります。「観光」なのか「移住」なのか、目的は一つに絞るのが鉄則。もし両方やりたいなら、別の動画として2本作りましょう!
【テクニック】自治体PR動画の制作費用を賢く抑える3つの裏技と補助金活用
1. 国の交付金・補助金を活用する(外部資金の獲得)
自治体単独予算で悩まず、国の財源(交付金)をフル活用して「実質負担」を下げてください。これが最もインパクトの大きいコスト対策です。
動画制作は、単なる広報活動ではなく「地方創生」「観光誘客(インバウンド)」「移住定住促進」という国の重要施策に直結するため、採択されやすい傾向にあるからです。
【表】動画制作に使える主な補助金リスト
| 制度の名前 | 使い道 | 管轄 |
|---|---|---|
| 地方創生推進交付金 | 移住促進や観光PRなど 地方を元気にする事業ならOK | 内閣府 |
| 観光地域づくり法人 形成支援事業 | DMO(観光地域づくり法人)が 行う動画制作など | 観光庁 |
| 新しい地方経済・ 生活環境創生交付金 (※旧:デジタル田園都市国家構想交付金) | デジタル技術を使った 地域活性化なら対象 | 内閣府 |
公募は年度初め(4月〜6月)に集中します。「予算がない」と諦める前に、これらの制度が使えないか企画課や財政課と連携し、制作会社にも「補助金申請のサポートが可能か」を確認しましょう。
2. 汗をかいて「人件費」を削る(ロケハン・手配の内製化)
制作会社に丸投げするのではなく、撮影許可取りやロケハンを職員自らが行うことで、見積もりの「ディレクション費」と「諸経費」を大幅に圧縮できます。
見積もりの高さは「制作スタッフの拘束時間」に比例します。東京の制作会社がロケハンに来れば、それだけで移動費と日当(数万円〜)が発生しますが、土地勘のある職員が行えばコストはゼロ(業務内)で済みます。
【内製化できる業務の例】
- 撮影場所のリストアップと下見写真の送付
- 施設や道路の使用許可申請(警察・役所内調整)
- 住民エキストラへの出演交渉・スケジュール調整
- 当日のロケ弁(昼食)の手配
「面倒な調整業務はこちらでやります」と宣言することで、制作会社は制作のみに集中でき、値引き交渉の強力なカードになります。
3. 「撮影日数」を減らす(既存資産の再利用)
新規撮影の日数を1日でも減らすことができれば、10万〜30万円単位の直接的なコストダウンに繋がります。
撮影費は「1日あたりいくら」で計算されます。2日間のロケを1日に短縮できれば、カメラマン・音声・照明スタッフ全員分の日当と、機材レンタル費、宿泊費が一気に浮くからです。
過去素材の活用:別の事業で撮影したドローン映像や、地元写真コンテストの入賞作品(高画質写真)をインサートとして使用する。
素材の支給:職員がスマホで撮影した日常風景や、イベントの記録映像を提供する(最近のスマホは4K撮影可能で、Web用なら十分使えます)。
「全て撮り下ろさないといけない」という固定観念を捨て、今ある「地域の資産(素材)」の棚卸しをしてから見積もりを依頼しましょう。
💡 筆者のひとこと
補助金申請は書類作りが大変ですが、通れば予算が一気に倍増することも!年度初め(4月〜5月)に公募が出ることが多いので、早めに制作会社に相談して、一緒に企画書を作ってもらうのが賢いやり方です。
安さだけで選ぶと失敗する?自治体動画制作の注意点とリスク
入札や相見積もりで「最も安い業者」を選んだ結果、後悔する自治体担当者様が後を絶ちません。安さの裏には必ずリスクがあります。ここでは、コスト重視の発注で陥りがちな3つの失敗パターンと、それを回避するための視点を解説します。
① 目的(KPI)があいまいなまま制作してしまう
動画制作のゴールを「納品」に設定してはいけません。明確な数値目標(KPI)がない動画は、作って満足して終わり、誰にも見られない「デジタル遺産」になるリスクが高いです。
格安業者の多くは「撮影・編集」の作業代行業者であり、「どうすれば人が来るか」というマーケティングのプロではないからです。「言われた通りに安く作る」ことはできても、「成果を出すための提案」は期待できません。
明確なKPIで成功した事例が、大分県別府市「湯〜園地」です。「100万回再生」という明確なKPIと公約を掲げたことで、視聴者を「応援者」に変え、爆発的な拡散を生みました。
発注前に「何のために(認知拡大?移住促進?)」「どの数値を追うか」を設計し、それを共有できるパートナーを選ぶことが不可欠です。
② 著作権・肖像権の処理トラブル(炎上・賠償リスク)
権利関係の知識が浅い格安業者や個人クリエイターへの発注は、公開後に「動画削除」や「損害賠償」に発展する致命的なリスクを孕んでいます。
自治体の広報活動は「商用利用」に該当します。個人利用では黙認されているような「ネットのフリー素材」や「一般人の映り込み」も、自治体動画では厳格な許諾が必要です。安さの理由は、こうした専門的な権利確認コスト(法務チェックや有料素材サイト契約料)を省いているからかもしれません。
「著作権フリーBGMだと思ったら、商用利用は有料だった」ため数年後に高額請求されたり、「許可なく映り込んだ店舗や住民からクレームが入った」ために動画の公開停止と再編集費用が発生したりするケースがあります。
コンプライアンス(法令順守)は自治体の生命線です。「権利処理の責任は制作会社にある」と契約書で明記できる、信頼性の高い法人に依頼すべきです。
③ 「納品後の運用プラン」が含まれていない
「動画を作ってYouTubeにアップすれば、自然に見てもらえる」という考えは捨ててください。「広告配信予算」をセットで確保していない動画は、99%の確率で埋もれます。
YouTubeには毎分500時間分の動画が投稿されており、待っているだけで見つけてもらえることはありません。ターゲット(例:都内の移住検討層)に届けるには、プッシュ型の広告配信やSNS運用が必須です。格安見積もりには、この「届けるコスト」が含まれていないことがほとんどです。
失敗パターンは「予算100万円を全額制作費に投入し、広告費ゼロ」で再生数が伸びないケースです。成功パターンは「制作費80万円・広告費20万円」のように最初から配分を決め、確実にターゲット層にリーチさせる戦略をとっています。
「良い動画を作る技術」と「動画を届けるマーケティング力」は別物です。見積もりの段階で、納品後の活用プランまで提案してくれる会社を選びましょう。
💡 筆者のひとこと
著作権フリーのBGMサイトも多いですが、実は「商用利用(PR活動)は別途料金」というケースも。プロの制作会社は有料の音楽ライブラリと契約しているので、権利関係のリスクを一任できるのが大きなメリットです。
成果が出る自治体PR動画制作会社の選び方とチェックリスト
業者選びの決定打は「価格」ではありません。「課題解決の提案力(マーケティング視点)」と「リスク管理能力」の2点で選ぶのが、最終的に最もコストパフォーマンスが高くなります。
自治体の動画制作における最大の失敗は、「作ったけれど誰にも見られない」ことです。
格安の制作会社は「言われたものを撮る」ことには長けていますが、「どうすればターゲットに届くか」という戦略設計までは行わないことが多いためです。
また、公的機関として絶対に避けなければならない「著作権・肖像権の侵害」といったリスクを防ぐためにも、法務知識を持ったプロフェッショナルなパートナーが必要です。
佐賀県佐賀市「WRSB(ワラスボ)」
「地味な県」というイメージを逆手にとり、有明海の珍魚「ワラスボ」をエイリアンに見立てた映画予告編風の動画です。単に綺麗な映像を撮るのではなく、「話題性」と「拡散」を計算し尽くした企画力が、世界的なバズを生み出しました。
見積書の金額だけで決めるのではなく、「プロポーザル(提案内容)」に含まれる「熱量」と「戦略」を見比べてください。以下のチェックリストを活用し、パートナーとしての資質を見極めましょう。
【表】失敗しない制作会社選定・チェックリスト
| チェック項目 | 確認すべきポイント(この質問をしてみてください) | チェック |
|---|---|---|
| 自治体実績 | 「過去に自治体の公募やプロポーザル案件の経験はありますか?」 → 独特の手続きやスケジュール感への理解度を確認。 | □ |
| 企画・構成力 | 「ただ撮るだけでなく、再生回数を伸ばすための構成案はありますか?」 → “綺麗な映像”以外のロジック(冒頭3秒の工夫など)があるか。 | □ |
| 権利処理能力 | 「BGMや出演者の権利処理は、全て御社で責任を持てますか?」 → 曖昧な回答をする業者は危険信号。 | □ |
| 広告・運用支援 | 「作った動画をターゲットに届けるための配信プランも提案できますか?」 → YouTube広告やSNS運用の知見があるか。 | □ |
| 地域への理解 | 「現地ロケハンには何回くらい来ていただけますか?」 → 現場の空気感を大切にする姿勢があるか。 | □ |
💡 筆者のひとこと
一番大事なのは「地域への愛」かもしれません。遠方の業者でも、何度も足を運んで住民と仲良くなってくれるディレクターさんなら信頼できます。逆に、メールだけで済まそうとする業者は、どんなに安くても避けた方が無難です。
よくある質問(FAQ)
動画制作に関して、自治体担当者様からよくいただく質問をまとめました。
Q1:動画の長さは何分くらいがベストですか?
A:目的によりますが、最近は「短め」がトレンドです。
WebやSNSで流すなら、飽きずに見てもらえる2分〜3分が主流です。広告として流すなら15秒や30秒のダイジェスト版もセットで作ることをおすすめします。長ければ良いというわけではありません。
Q2:制作期間はどれくらいかかりますか?
A:最低でも3ヶ月は見ておきましょう。
「企画・構成(1ヶ月)」→「撮影(数日〜1ヶ月)」→「編集・確認(1ヶ月)」という流れが一般的です。自治体の場合、庁内の確認作業に時間がかかることが多いので、余裕を持ったスケジュールが必要です。
Q3:地元の業者と都内の業者、どっちがいいですか?
A:一長一短あります。
地元の業者は、土地勘があり、何かあればすぐ駆けつけてくれるのがメリットです。
都内の業者は、最新のトレンドやマーケティング手法に詳しく、クオリティが高い傾向があります。
おすすめは「企画は都内の会社、撮影は地元の会社」というタッグを組む形です。最近はそういった座組みを提案できる会社も増えています。
Q4:制作した動画の著作権はもらえますか?
A:基本的には「制作会社」に帰属します。
お金を払って発注しても、著作権まで譲渡されるわけではありません(これを「著作権譲渡」といいます)。もし、素材を自由に使って別の動画を作りたい場合などは、契約時に「著作権の譲渡」や「二次利用の許諾」について話し合っておく必要があります。別途費用がかかる場合が多いです。
Q5:動画を作ったけど、再生回数が伸びません…
A:広告配信をしていないのが原因かもしれません。
どんなに良い動画も、YouTubeに置いただけでは誰も見つけてくれません。予算の10〜20%程度を「広告費(YouTube広告やSNS広告)」に回し、ターゲットとなる人(例:旅行好きな20代)に強制的に届ける仕組みを作りましょう。
まとめ:適正予算と正しい戦略で、地域が輝く動画を
最後に、失敗しない動画制作のための重要ポイントをもう一度おさらいしましょう。
- 予算の目安:まずは「50万〜150万円(竹コース)」を基準に予算確保を。
- 目的の明確化:「誰に・何をしてほしいか」を絞ることで、無駄な出費を防げます。
- 賢い発注:補助金の活用や、自分たちで出来る手配をすることでコストダウンが可能。
- 作って終わりではない:公開後の「見てもらうための広告運用」までがセットです。
動画制作は、決して安い買い物ではありません。だからこそ、「何となく」で作るのではなく、しっかりとした戦略と熱意を持って取り組む必要があります。
「予算の取り方から相談したい」「企画書への落とし込み方がわからない」
そんな不安があるなら、プロの手を借りるのが一番の近道です。あなたの町が持つポテンシャルを最大限に引き出すために、ぜひ信頼できるパートナーを見つけてください。
自治体PR動画の制作なら「カプセルメディア」
カプセルメディアでは、単なる映像制作に留まらず、地域の「伝えるべき価値」を深掘りする企画設計から、公開後の成果を見据えた運用サポートまで、一貫してご提供しています。
- 地域の魅力がいまいち伝わらない
- 観光客や移住者からの問い合わせを増やしたい
- 広報活動の成果を可視化したい
そんな課題をお持ちの自治体ご担当者さまに、最適な動画活用をご提案します。
限られた予算でも成果が出るクリエイティブをご支援し、「選ばれる地域」になるための動画を一緒につくっていきます。
自治体PR動画について、まずはお気軽にお問い合わせください。









