- 1 【金融業界】動画活用シーン5選と制作事例!法規制への対策も解説
【金融業界】動画活用シーン5選と制作事例!法規制への対策も解説
「目に見えない金融商品を、もっとわかりやすくお客様に伝えたい」
そうお考えではありませんか?
昨今、銀行や証券、保険業界において、動画マーケティングの活用が急速に進んでいます。しかし、いざ導入しようとすると「堅いイメージを崩したくない」「法規制やコンプライアンスが心配」といったお悩みも出てくるはずです。
実は、複雑な仕組みを持つ金融商品こそ、動画との相性が抜群です。
本記事では、金融業界での動画活用シーンや成功事例、そして制作会社選びのポイントまで、プロの視点でわかりやすく解説します。読み終える頃には、自信を持って動画プロジェクトを進められるようになっているはずです。
💡この記事でわかること
- 金融業界特有の動画活用メリットと導入背景
- 【目的別】銀行・証券・保険の具体的な活用シーン5選
- 信頼を獲得する動画制作の成功事例とパターン
- 金商法・保険業法など必ず押さえるべき法規制対策
- 失敗しない金融特化型・動画制作会社の選び方
金融業界で動画活用が注目される理由と背景
なぜ今、多くの金融機関が動画活用に注力しているのでしょうか。
その背景には、顧客の行動変化だけでなく、金融ビジネス特有の課題解決に動画が最適であるという明確な理由があります。
1. 圧倒的な情報量で「見えない商品」を可視化できる
最大の理由は、動画が持つ「情報の可視化力」です。
投資信託や保険といった金融商品は「無形商材」であり、契約書やパンフレットの文字情報だけでは、顧客がメリットをイメージしにくいという課題があります。
動画であれば、グラフの動きやナレーションを組み合わせることで、複雑なスキームも直感的に理解させることが可能です。
実際、米国の調査会社Forrester Researchの研究者による「1分間の動画はWebページ3,600ページ分の情報量に匹敵する」という試算もマーケティング業界では広く知られています。これは「1枚の絵は1000語に値する」という格言を基にした理論値ですが、動画が短時間で膨大な情報を伝達できる有力な根拠として支持されています。
※参照元: Dr. James McQuivey of Forrester Research, “How Video Will Take Over The World”
2. 「コンプライアンス遵守」と「営業品質の標準化」の両立
現場レベルで特に評価されているのが、リスク管理ツールとしての側面です。
対面営業では、担当者の知識レベルや説明スキルによって品質にバラつきが生じやすく、「言った言わない」のトラブルや、重要事項の説明漏れといったコンプライアンスリスクが常につきまといます。
重要事項説明や商品概要を「動画」に置き換えることで、全ての顧客に対して、法令を遵守した正確な説明を均質に行うことが可能になります。
実際に、タブレットでの動画説明を導入したことで、説明ミスをゼロに近づけつつ、新人営業員の成約率を底上げした事例も少なくありません。
3. 顧客のデジタルシフトと若年層へのリーチ
Z世代やミレニアル世代の資産形成層は、情報収集の主戦場をテキスト(検索エンジン)から動画(YouTube、TikTok等)へと移しています。
「NISA 始め方」などで動画検索をするユーザーに対し、銀行や証券会社が動画コンテンツを提供できていなければ、その時点で検討の土俵に上がることすらできません。
将来の優良顧客を獲得するためにも、動画によるタッチポイントの創出は急務となっています。
| 比較項目 | テキスト・静止画 | 動画(映像+音声) | メリット |
|---|---|---|---|
| 情報量 | 文字を読む能動的動作が必要 | 短時間で受動的に大量の情報をインプット | 複雑な商品の理解促進 |
| 表現力 | 図解や写真で補足が必要 | 動き、音、ナレーションで感情にも訴求 | 無形商材の具体的なイメージ化 |
| 均質性 | 営業担当の説明スキルに依存 | 常に一定のクオリティで説明可能 | コンプライアンスリスクの低減 |
💡 筆者のひとこと
金融業界は他業界に比べてデジタル活用に慎重な傾向がありましたが、ここ数年で一気に潮目が変わりました。今はまだ「動画を使っている」だけで先進的なイメージを持たれやすいボーナスタイムです。競合が本格参入する前に、まずは小さな施策からでも始めてみることを強くおすすめします。
【目的別】金融業界の動画活用シーン5選|銀行・証券・保険の導入事例
具体的にどのような場面で動画が活用されているのか、目的別のマトリクス図とともに5つのシーンを紹介します。
動画制作は「何を作るか」よりも「どの業務課題を解決するか」から逆算することが成功への近道です。
| 活用シーン | ターゲット | 主な目的 | 推奨フォーマット |
|---|---|---|---|
| 1. 商品紹介 | 既存顧客・見込み客 | 理解促進・成約率UP | アニメーション / 図解 |
| 2. ブランディング | 一般生活者 | 信頼獲得・認知拡大 | 実写ドラマ / ドキュメンタリー |
| 3. 教育・啓蒙 | 潜在層(若年層等) | 集客・ファン化 | YouTube解説 / How-to |
| 4. 顧客サポート | 既存顧客 | 業務効率化・CX向上 | 操作画面キャプチャ / FAQ |
| 5. 採用活動 | 求職者 | ミスマッチ防止 | インタビュー / オフィスツアー |
1. 商品・サービス紹介(営業・窓口支援)
営業現場の「説明コスト削減」と「成約率向上」に最も直結するのが、商品紹介動画の活用です。
金融商品は仕組みが複雑で、口頭説明だけでは顧客の理解を得るのに時間がかかります。しかし、アニメーション動画を活用すれば、「外貨建て保険の為替リスク」や「投資信託の複利効果」といった抽象的な概念を、誰にでもわかるように図解できます。
実際に、ある保険会社ではタブレット端末に3分間の解説動画を導入し、商談の冒頭で見せる運用を徹底しました。その結果、新卒社員でもベテランと同じ品質で商品概要を伝えられるようになり、成約率が1.2倍に向上したという事例もあります。営業DXの第一歩として、最も推奨される施策です。
2. 会社紹介・ブランディング(信頼醸成)
金融機関にとって命綱である「信頼(トラスト)」を、感情に訴えかけて獲得するために動画が使われています。
「お金を預ける」という行為には、高い心理的ハードルがあります。そこで、単なる会社概要の説明ではなく、地域貢献活動(SDGs)や、お客様への想いを描いたドラマ仕立ての動画(ストーリーテリング)を制作する企業が増えています。
FinTech企業など、歴史の浅い企業の場合は、あえて社長や開発者のインタビューを前面に出し、「顔の見える安心感」を醸成することが有効です。Webサイトのトップに高品質な実写動画を配置するだけで、離脱率が改善し、口座開設数アップに寄与するケースも珍しくありません。
3. 金融リテラシー向上・教育コンテンツ(YouTube)
潜在層(今すぐ客ではない層)との接点を作り、将来の見込み客として育成するための施策です。
「NISAの選び方」「住宅ローンの借り換えメリット」など、ユーザーが検索しそうな疑問に対して、プロがわかりやすく解説するYouTube動画を配信します。重要なのは、「自社商品を売り込まず、徹底して役立つ情報を提供する」ことです。
「この銀行の動画は勉強になる」という信頼貯金(ブランド認知)を作っておくことで、いざユーザーが資産運用を始めるタイミングで、第一想起されるパートナーになることができます。
4. お客様サポート・FAQ(業務効率化・CX向上)
コールセンターの負担を減らし、顧客体験(CX)を向上させるための「守り」の動画活用です。
「ネットバンキングのログイン方法」や「住所変更の手続き」など、定型的な問い合わせに対する操作手順動画を作成します。これをFAQページやチャットボットに設置することで、顧客は電話をかけて待たされることなく、自己解決が可能になります。
ある地方銀行では、問い合わせの多いトップ5の項目を動画化したところ、月間の電話入電数が約30%減少し、オペレーターの業務負荷を大幅に削減することに成功しました。
5. 採用活動(リクルーティング)
求職者とのミスマッチを防ぎ、優秀な人材の志望度を高めるために動画は不可欠です。
金融業界は「堅い」「ノルマが厳しそう」というイメージを持たれがちです。そこで、「若手行員の1日」や「オフィスの裏側ツアー」など、職場のリアルな雰囲気を動画で伝えます。
テキストの求人票では伝わらない「社員の人柄」や「社風」を可視化することで、カルチャーフィットする人材からの応募を増やせます。採用説明会のオープニング動画として活用すれば、限られた時間で企業の魅力を最大限にアピールでき、内定辞退率の低下にもつながります。
💡 筆者のひとこと
いきなり「商品紹介」の動画を作ろうとすると、法務チェックが厳しくハードルが高い場合があります。初めて動画に取り組むなら、比較的コンプラのハードルが低い「採用動画」や「社内研修動画」からスタートし、社内に動画制作のノウハウや承認フローを確立してから、対外的な商品動画へステップアップするのも賢い戦略ですよ。
金融業界の動画活用事例4選|プロが選ぶ「目的別」のお手本動画
百聞は一見に如かず。実際に成果を出している企業の動画を見ることで、自社で制作すべき動画のイメージが具体的になります。
ここでは、「ブランディング」「企業・採用」「商品紹介」「教育・啓蒙」という4つの異なる目的において、教科書的と言える優れた事例を厳選しました。
動画1:【ブランディング】「無形商材」を物語で伝える
【解説・導入】
保険や信託といった商品は、目に見えないからこそ「想い」や「ストーリー」で価値を伝える必要があります。
ジブラルタ生命のこの動画は、機能説明を一切排除し、「顧客の人生にどう寄り添うか」という一点に絞って制作されています。感情に訴えるストーリーテリングの手法は、視聴者の記憶に深く残るための最適解の一つです。
- ターゲット: 家族を持つ資産形成層
- 手法: ドラマ仕立てのストーリーテリング
- ポイント: 「もしもの時」を自分事化させ、企業の信頼感を醸成する演出
動画2:【企業紹介・採用】「地域密着」と「人の魅力」を可視化
【解説・導入】
「銀行員=堅い」というイメージを払拭し、親近感を抱かせたい場合に参考になるのが大光銀行の事例です。
行員一人ひとりのインタビューを中心に構成することで、Webサイトのテキストだけでは伝わらない「職場の空気感」や「熱意」を可視化しています。これは顧客だけでなく、就職活動中の学生(求職者)に対しても強力なアピール材料となります。
- ターゲット: 地域顧客および求職者
- 手法: 行員インタビューと業務風景の実写
- ポイント: 「顔が見える安心感」を作り出し、採用ミスマッチも防ぐ
動画3:【サービス紹介】複雑な操作を「6秒」で直感させる
【解説・導入】
機能が多いアプリやシステムは、長々と説明するよりも「何ができるか」を短尺で畳み掛ける方が効果的です。
クラウド会計ソフト「freee」のこの動画は、福利厚生というニッチなサービスをアニメーションで表現し、わずか15秒でメリットを完結に伝えています。特にWeb広告での利用を想定する場合、この「短さ」と「テンポ」は絶対的な正義です。
- ターゲット: 企業の総務・経理担当者
- 手法: アニメーションとナレーションの組み合わせ
- ポイント: 課題(Before)と解決(After)を15秒で完結させる構成力
動画4:【教育・啓蒙】「エンタメ」の力で投資のハードルを下げる
【解説・導入】
投資未経験者にとって、証券会社の動画は「難しそう」で敬遠されがちです。その壁を壊した成功例が、楽天証券のNISA解説動画です。
アニメーションや図解を駆使して、初心者でも「これならできるかも」と思わせる構成になっています。「勉強」のハードルを下げ、自社のファンを作るためのオウンドメディア戦略として、これ以上ないお手本です。
- ターゲット: 投資未経験者・初心者
- 手法: 図解アニメーションとステップ解説
- ポイント: 複雑な手続きをシンプルに見せ、行動(口座開設)を促す
金融業界の動画制作・活用事例!成功するためのパターンを解説
金融業界での動画活用で成果を出している企業には、実は共通する「勝ちパターン」が存在します。
単に「流行っているから」という理由で導入するのではなく、業態ごとの「顧客が抱える心理的な壁」を動画でどう乗り越えたか、その成功法則を具体的な事例とともに解説します。
1. 【銀行】「堅苦しさ」を払拭する、ドラマ仕立てのブランディング
銀行選びの基準が「金利」から「親近感・信頼」へシフトしている中、数字だけのアピールでは差別化が困難です。
ある地方銀行では、地元企業を支える行員の姿を描いたショートドラマを制作しました。「銀行=冷たい」というイメージを払拭し、地域への貢献姿勢を情緒的に伝えた結果、20代・30代からの住宅ローン相談件数が前年比で120%に増加しました。
行員をタレントのように扱うのではなく、「顧客のパートナー」として描く演出が成功の鍵です。
2. 【証券】難解な情報を「直感」に変えるモーショングラフィックス
投資初心者にとって、専門用語が並ぶマーケットレポートは解読困難な「壁」です。
大手ネット証券の事例では、週次レポートを「2分間のモーショングラフィックス動画」に要約して配信しました。グラフやチャートが動くことで相場のトレンドが一目でわかるようになり、メールマガジンの開封率は15%から40%へ急上昇。休眠顧客の掘り起こしに成功しています。
「勉強させる」のではなく、「見るだけでわかる」レベルまで情報を噛み砕く企画力が問われます。
3. 【保険】「万が一」を自分事化させるストーリーテリング
保険は「必要性はわかるが、今はまだいい」と先送りされがちな商品です。この「検討の先送り」を防ぐには、感情への訴求が不可欠です。
生命保険会社のWeb広告事例では、病気のリスクを煽るのではなく、「家族の絆」や「未来を守る安心感」にフォーカスしたストーリー動画を展開しました。結果、静止画バナーと比較してクリック率(CTR)が約3倍、LPでの滞在時間が平均1分以上延びるという成果を上げています。
機能を説明するカタログ動画ではなく、視聴者の人生に寄り添う「物語」を作ることが、問い合わせへの最短ルートです。
💡 筆者のひとこと
成功事例を見るとつい「かっこいい映像」に目が行きがちですが、本当に見るべきは「ターゲット設定」です。誰に、どんな行動をしてほしくて作ったのか。表面的な演出だけを真似しても、自社の顧客に刺さらなければ意味がありません。「自社らしさ」を忘れずに。
金融業界で動画を活用するメリットとデメリット|法規制への対策
金融業界での動画活用は、営業効率を劇的に改善するポテンシャルを秘めている一方で、他業界以上に厳格なリスク管理が求められます。
導入前に必ず押さえておくべきメリットとデメリット(注意点)を、現場の実情を交えて解説します。
メリット:顧客の「理解コスト」を下げ、記憶定着を2倍にする
最大のメリットは、難解な金融商品を「直感的にわかる」状態に変換できることです。
数十ページに及ぶ約款や目論見書を読み込むことは、顧客にとって多大なストレス(理解コスト)です。
しかし、学習モデルの一つである「ラーニングピラミッド」によれば、視聴覚を使った学習(動画)は、文字を読むだけの学習に比べて記憶定着率が約2倍(20% vs 10%)高まるとされています。
※参照元: National Training Laboratories, “The Learning Pyramid”
現場での効果も顕著です。ある銀行では、窓口での投資信託販売時に「重要事項説明」を動画に切り替えたことで、1人あたりの説明時間を平均15分短縮しました。
顧客を待たせないだけでなく、行員の業務効率化と精神的負担の軽減にも繋がる、一石三鳥の効果が期待できます。
デメリット・注意点:動画だからこそリスクが高まる「法規制」の壁
一方で、最大のデメリットは「修正の難易度」と「法規制リスク」の高さです。
Web記事なら文字を修正するだけで済みますが、動画の場合、テロップの変更やナレーションの撮り直しには数十万円単位のコストと時間がかかります。
特に金融業界では、以下の法規制に抵触しないよう、企画段階から細心の注意が必要です。
- 金融商品取引法(金商法):
「断定的判断の提供(絶対に儲かる等)」の禁止や、「リスク情報の明示」が義務付けられています。文字の大きさや表示時間も審査対象となります。 - 保険業法:
顧客の誤認を招く虚偽説明の禁止や、意向把握義務への対応が必須です。 - 景品表示法(ステマ規制):
2023年10月より厳格化されました。インフルエンサー等が紹介する場合、「PR」等の表記がなければ違法となります。
よくある失敗が、「メリットを大きく見せ、リスクを小さく見せる」演出です。
映像表現では「強調」が容易な分、意図せず誤認を与えるリスクも高まります。だからこそ、「金融関連法規に精通した制作会社」を選び、絵コンテ段階で法務チェックを通すフローが成功の絶対条件となります。
💡 筆者のひとこと
動画制作において、法務・コンプライアンス部門は「敵」ではなく「最強の味方」にするべきです。完成してから見せるのではなく、企画や絵コンテの段階で相談に行き、「この表現なら問題ないか」を一緒に詰めていく姿勢を見せると、プロジェクトが驚くほどスムーズに進みます。
成果につながる金融動画の作り方・運用のポイント
ただ綺麗な映像を作るだけでは、ビジネス的な成果(CV)には繋がりません。
金融業界で動画プロジェクトを成功させるためには、「法務リスクの回避」と「ターゲット視点の徹底」という2つの軸を両立させる必要があります。
1. 手戻りを防ぐ!「コンプラチェック」を組み込んだ制作フロー
金融動画の制作で最も避けるべきは、「撮影後の修正」です。
映像が完成してから法務部に確認を依頼し、「この表現はNG」と指摘された場合、再撮影や編集やり直しで数十万円の追加コストが発生してしまいます。
成功する制作フロー:
法務・コンプライアンス確認は、必ず「1. 構成案(シナリオ)の段階」と「2. 絵コンテ(ビジュアルイメージ)の段階」で実施してください。
文字情報の段階でOKをもらっておけば、映像化した後に大きなNGが出るリスクを最小限に抑えられます。制作会社を選ぶ際も、「構成案段階での法務チェックフロー」に対応しているかを必ず確認しましょう。
2. 離脱を防ぐ!ターゲットに合わせた「尺」と「文字サイズ」
誰に見せるかによって、最適な動画のスペックは全く異なります。
例えば、シニア層向けの投資信託説明動画であれば、文字サイズは通常の1.5倍、ナレーションの速度は0.8倍に落とすのが鉄則です。
逆に、若年層向けのカードローン広告であれば、スマホ視聴を前提に「最初の3秒」で結論を伝え、全体の尺は15秒以内に収める必要があります。
実際の現場では、シニア向け動画で「文字が小さくて読めない」というクレームが入り、全編作り直しになった失敗例もあります。
「かっこいい動画」ではなく、「ターゲットにとって親切な動画」を目指すことが、最終的な成果に繋がります。
3. 費用対効果を高める!「マルチユース」を前提とした運用設計
動画は「作って終わり」ではありません。1つの動画を多角的に活用(マルチユース)することで、投資対効果(ROI)を最大化できます。
例えば、YouTube用に制作した「サービス紹介動画」を、営業担当者のタブレットに入れたり、店舗のデジタルサイネージで流したりすることで、追加コストなしで接点を増やせます。
ただし、タレントやBGMを使用している場合、契約内容によってはWeb以外での利用に追加料金がかかるケースがあります。
制作発注の段階で、「Webだけでなく、店頭や展示会でも使いたい」と利用範囲を明確に伝えておくことが重要です。これにより、後々の権利トラブルを防ぎ、スムーズな運用が可能になります。
💡 筆者のひとこと
YouTube広告などの場合、最初の「5秒」でスキップされるかどうかが決まります。起承転結の「起」をダラダラやるのはNG。結論やインパクトのある映像を最初に持ってきて、一瞬で心を掴む構成を意識しましょう。テレビCMとは全く違う文法が必要です。
金融業界に強い動画制作会社の選び方|失敗しない3つの基準
数ある制作会社の中から、金融業界のプロジェクトを成功に導けるパートナーを見極めるのは簡単ではありません。「費用が安いから」という理由だけで選ぶと、後々コミュニケーションコストがかさみ、プロジェクトが頓挫することさえあります。
失敗しないために必ずチェックすべき、プロ視点の3つの選定基準を解説します。
1. 「金融リテラシー」と「法規制への理解度」があるか
結論から言うと、金融業界での制作実績がない会社への発注は避けるべきです。
金融商品は専門用語が多く、法規制も複雑です。業界知識がない制作会社に依頼すると、「約定(やくじょう)」「目論見書(もくろみしょ)」といった用語の説明から始めなければならず、発注側の管理コストが膨大になります。
実際に、ある証券会社が格安の制作会社に依頼したところ、トンマナ(トーン&マナー)のズレや用語の誤用が頻発し、修正指示だけで担当者の残業時間が月20時間も増えてしまったという失敗事例もあります。
「金商法や保険業法を理解していますか?」と質問し、即答できる会社を選びましょう。
2. 「成果(CV)」から逆算した企画提案ができるか
「かっこいい動画」ではなく、「ビジネスの成果(数字)につながる動画」を作れる会社を選んでください。
金融商品の動画制作において、映像の美しさは二の次です。重要なのは、「誰に、何を伝えれば、申し込み(CV)ボタンを押してもらえるか」というマーケティング視点の設計図です。
例えば、「動画の最後にCTA(行動喚起)ボタンを置くだけでなく、視聴中の離脱を防ぐために開始5秒で結論を言いましょう」といった、具体的な改善提案をしてくれるディレクターがいる会社は信頼できます。
単に御用聞きをするだけの会社ではなく、ビジネスパートナーとして議論できる相手かを見極めましょう。
3. 制作後の「広告運用」までワンストップで任せられるか
動画は「作って終わり」ではなく、「届けて、改善して、初めて価値が出るもの」です。
制作会社と広告代理店を分けてしまうと、データに基づいた改善(PDCA)のスピードが落ちてしまいます。「動画のクリック率が悪いので、冒頭の3秒だけ差し替えましょう」といった修正も、制作・運用が一体化していれば数日で対応可能です。
実際に、制作とYouTube広告運用をワンストップで依頼した保険代理店では、視聴データをもとに毎月クリエイティブを改善し、CPA(顧客獲得単価)を半年で30%削減することに成功しています。
「作った後の運用プラン」まで提示してくれる会社が、最も費用対効果を高めてくれます。
| 比較項目 | 一般的な格安制作会社 | 金融特化・実績豊富な制作会社 |
|---|---|---|
| 費用 | 安い | やや高め |
| 専門知識 | 乏しい(指示が必要) | 豊富(丸投げ可能) |
| リスク管理 | チェックは発注者責任 | 法規制を踏まえた提案が可能 |
| クオリティ | テンプレート的 | オリジナル・高品質 |
| 推奨 | 社内用の簡単な動画 | 対外的な営業・販促動画 |
💡 筆者のひとこと
制作会社選びで意外と重要なのが「担当者との相性」です。金融系の動画制作は、細かい修正のやり取りが多くなりがち。レスポンスが早く、こちらの意図を汲み取ってくれる担当者かどうかが、ストレスなくプロジェクトを進める鍵になります。
金融業界の動画活用に関するよくある質問(FAQ)
Q1:動画制作の費用相場はどれくらいですか?
A: 目的によりますが、シンプルなアニメーションなら30~50万円、実写撮影を含む本格的な動画なら100~300万円程度が相場です。ご予算に合わせてプランを提案できる会社を選ぶのがポイントです。
Q2:制作期間はどのくらいかかりますか?
A: 通常、キックオフから納品まで1.5ヶ月~3ヶ月程度です。金融業界の場合、法務チェックに時間がかかることが多いため、余裕を持ったスケジュールを組むことをおすすめします。
Q3:出演者はタレントと社員、どちらが良いですか?
A: 認知拡大目的ならタレント、信頼性や親近感を重視するなら社員の方が効果的です。最近は、社員が出演する方が「顔が見える安心感」につながり、好感度が高い傾向にあります。
Q4:制作した動画はWebサイト以外でも使えますか?
A: はい、可能です。ただし、タレントやBGMの契約によっては「Web限定」など利用範囲が制限される場合があります。制作開始時に「店頭や展示会でも使いたい」と利用範囲(二次利用)を伝えておくことが重要です。
Q5:難しい金融商品をわかりやすくするコツはありますか?
A: 「専門用語を使わないこと」と「例え話を使うこと」です。また、実写よりもアニメーションやインフォグラフィックス(動く図解)を活用した方が、構造を直感的に伝えやすくなります。
まとめ:金融動画は「信頼」を作る最強のツール
本記事では、金融業界における動画活用の重要性と、失敗しないためのポイントを解説しました。
改めて、重要なポイントを振り返ります。
- 可視化と効率化:複雑な商品を「直感的」に伝え、営業現場の負担を減らす。
- 信頼の獲得:透明性のある情報発信で、顧客との心理的な距離を縮める。
- リスク管理:法規制(金商法・保険業法)をクリアした制作体制が成功の絶対条件。
金融業界での動画活用には、確かに「法規制」という高いハードルが存在します。しかし、多くの競合他社がそのハードルに尻込みしている今こそが、一歩リードする絶好のチャンスでもあります。
「リスクを恐れて現状維持を選ぶ」のではなく、「リスクを正しく管理できるパートナーと共に挑戦する」。その決断こそが、貴社のビジネスを次のステージへと押し上げるはずです。
もし、社内だけで進めることに少しでも不安があるなら、ぜひ専門家の知見を頼ってください。解決策は必ずあります。
カプセルメディアのご紹介
カプセルメディアでは、単なる動画制作に留まらず、金融業界特有の「伝えるべき価値」を深掘りする企画設計から、コンプライアンスを遵守しつつ成果を見据えた運用サポートまで、一貫してご提供しています。
- 「複雑な商品の魅力が伝わりにくい」
- 「コンプライアンスが心配だが、問い合わせを増やしたい」
- 「説明コストを下げて、営業活動を効率化したい」
そんな課題をお持ちの企業さまに、貴社の状況に合わせた最適な動画活用をご提案します。
限られた予算でも成果が出るクリエイティブをご支援し、顧客に信頼され、「選ばれる理由」が伝わる動画を一緒につくっていきます。
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